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レーザ焼入れ

冷却水不要、ワーク歪みの極限低減

ピンポイント焼入れ

概要

レーザ焼入れとは

レーザ焼入れとは、レーザの照射のみで焼入れを行う新しい熱処理技術です。
従来の焼入れ工法には、水や油などを用いたワーク冷却が必須でしたが、レーザ焼入れではワークの自己冷却を利用して焼入れを行うため、冷却工程を必要としません。
また、従来の焼入れ方法の最大の悩みであった、ワークの歪みを極限まで抑える事が出来る画期的な焼入れ技術です。
特に耐摩耗性を向上させる表面改質に貢献します。

レーザ焼入れとは

特長

  • 焼入れの局部化
    →ロボットの3D動作により、複雑な形状にも対応
  • 熱影響による歪低減
    →局部加熱により圧倒的に歪を低減
  • 優れた温度均一制御
    →焼入れ品質の安定化
  • 焼入れ冷却工程が不要
    →設備導入コストの低減に貢献
レーザ焼入れロボットシステム

レーザ焼入れロボットシステム

工程の短縮に寄与

従来の熱処理からレーザ焼入れに置き換える事で、工程を省略することができ、トータルの設備コストを削減することによって生産性向上に寄与します。

ライン工程の短縮に寄与

導入コスト・ランニングコストの削減

ワークの自己冷却を利用して焼入れを行うため、従来必要としていた焼入れ水などのワーク冷却を必要としません。この冷却工程が不要になる事により、設備導入コストは従来のものから約40%削減できます。
また、消費電力も従来に比べ約1/6となり、ランニングコストも抑えることができます。

導入コスト・ランニングコストの削減

焼入れ箇所や設定温度の違いにより異なる場合があります。

システムインテグレーション事例

汎用型レーザ焼入れロボットシステム

汎用型レーザ焼入れロボットシステム

ロボットにズームホモジナイザを装着し、ワーククランプには2軸ポジショナーを採用しています。各構成品を連動させることで、焼入れ動作の汎用性と自由度を向上しました。複雑形状ワークや、少量多品種ワークへの焼入れに最適です。

①放射温度計

放射温度計

レーザ光同軸にて焼入れ温度を常時監視する事が可能です。
※温度制御範囲:100℃~2000℃

②ビーム径可変式ズームホモジナイザ

ビーム径可変式ズームホモジナイザ

ビームサイズ変更時の光学系段替えが不要で、外部アナログ信号によりレーザ照射中でもビームサイズを任意に可変できます。(X,Y軸:6mm~38mm)
また、ご要望によりカスタマイズも可能です。

③2軸ポジショナ

2軸ポジショナ

ロボットと同じ駆動系(サーボモータ)を採用し、高精度の操作が可能です。
ロボットとの組み合わせにより、立体的な焼入れ動作を実現します。

量産型レーザ焼入れロボットシステム

量産型レーザ焼入れロボットシステム

シンプルで、コンパクトなレーザ焼入れシステム。1個流し生産方式への対応が可能なので、必要な時に必要な量を加工することができ、在庫低減に寄与します。冷却設備不要で、ロボットのハンドリングにより、複雑形状ワークに対しても焼入れが可能です。

④ビーム径固定式光学系

光学系

コンパクトで加工精度が高いレーザーライン社製の光学系を採用。
安定したビーム品質がご提供できます。

⑤ロボットハンドとロボット教示

ロボットハンドとロボット教示

ワークの形状や重量に合わせ、最適なロボットハンドを設計・製作いたします。ロボット教示もお任せください。経験豊富な教示者がサイクルタイムの短縮に寄与します。

ズームホモジナイザ

弊社はビームサイズを任意で可変できるズームホモジナイザを採用しました。
外部アナログ信号により自由にビームサイズを可変できる為、複雑な形状にも対応できます。
また、レンズの段替え作業が不要となる為、品種切り替えなどでの設備ダウンタイムの発生を防ぐことが出来ます。

光学系ズームホモジナイザー

YUTAKAの強み

自動化システム

ロボットシステムインテグレータの技術を活かし、搬入から焼入れ・搬出まで全て自動化でのご提案を致します。

自動化システム

温度一定制御(PID制御)

放射温度計にて焼入れ中の温度を常時監視する事により、レーザ出力を調整し、温度を一定に制御できるPID制御を取入れ、均一的で高品質な焼入れを実現します。

温度均一PID制御

温度均一PID制御

波形監視機能

焼入れ中の温度とレーザ出力データを採取し、マスタ波形として登録後、しきい値を設定します。
実測値がしきい値から外れると、システム異常を発生させる事が出来る為、不良品を流出させないシステムを構築する事が可能です。

波形監視機能

赤波形:しきい値(上下限) 緑波形:実測値

データ管理システム

自動化されたラインから毎サイクルごとに採取したデータを活用して、生産性向上に貢献します。

データ管理システム

テスト設備の紹介

豊電子工業ではレーザ焼入れテストを受け賜っております。また、焼入れ後の品質確認も自社所有の検査設備で行っております。
その為弊社はレーザ焼入れテストから焼入れ品質まで、自社で一貫して行う事が可能です。
この製品にレーザ焼入れを試してみたいなど、ご要望がございましたらお気軽にご相談ください。

テスト設備構成

テスト設備構成
テスト設備構成
レーザ出力 0~4000W
焼入れビームサイズ XY軸 4~38㎟
焼入れワークサイズ φ600mm t 200mm以下
PID温度制御幅 100~2000℃
無限回転軸 0~1,000rpm
所有設備一覧
装置名 型式 メーカ
レーザ発振器 LDF4000-100 レーザーライン株式会社
光学系 ズームホモジナイザ レーザーライン株式会社
固定式 レーザーライン株式会社
ロボット M20iA FANUC株式会社
ロボット付加軸 2軸ポジショナ FANUC株式会社
無限回転軸 自社製作
黒体炉 BBZ5-30W1000 ジャパンセンサー株式会社
パワーメーター 5000Q-BB-50-V1 株式会社オフィールジャパン

品質確認検査設備

品質確認検査設備
品質確認検査設備
切断ワーク最大サイズ φ90mm以下
埋め込み最大サイズ φ35mm以下
組織観察 最大1000倍
硬度測定 HRC、HRN15、HV、HK
所有設備一覧
装置名 型式 メーカ
マイクロビッカース デュラスキャン-70 丸本ストルアス株式会社
ハイスピードマイクロスコープ VW-9000 株式会社キーエンス
ポータブルロックウェル硬度計 N4B000 丸本ストルアス株式会社
UCIポータブル硬度計 MIC10 GE Sensing & Inspection
Technologies GmbH

実績

レーザ焼入れ実績

材質:SC材、マルテンサイト系SUS材、SCM材、FC材、FCD材、SUJ材、焼結材(炭素含む)等
焼入れ深さ:~1mm(条件による)
※焼入れ深さはHV550以上とします。

加工部品例

治具工具摺動面、シャフト、円筒ワーク溝部、金型刃部、保持部等の耐摩耗性向上

実績

ビーム径自動可変焼入れ

実績

座面焼入れ

実績

シャフト焼入れ

その他

豊電子工業は焼入れだけではなく、焼戻し・切断等、様々なレーザ加工技術を応用したロボットシステムを販売しております。
お気軽に弊社営業窓口へご連絡ご相談ください。

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